こんにちは。Renaです。
今回は、ドヴォルザークが作曲した
「我が母の教えたまいし歌」という曲についてブログを書こうと思います。
素晴らしく美しく、大好きな曲なのですが、実は、グリーフと大きく関わりのある曲です。
この曲は、チェコの作詞家アドルフ・ヘイドゥークのチェコ語の詩を、ドヴォルザークがドイツ語に訳して作曲しました。
歌詞
年老いた母がこの歌を教えてくれる時
しばしば涙を浮かべていた
今、ジプシーの子らに同じ歌を教えながら
私の褐色の肌に涙がこぼれる
母を思い出しながら涙をし、その思いを大事につないでいく、愛を感じます。
ドヴォルザークの悲嘆
実は、ドヴォルザークは2年の間に実子を3人も亡くしてしまった経験があります。
そんな悲劇が・・・と なんとも言えない気持ちになります。
そこには想像もできないくらいのとてつもなく大きな悲しみがあったと思います。
そんなドヴォルザークがこの詩に心を打たれ、曲を付けたと思うと、なんだか心がぎゅっとなりますね。
グリーフケアにおいて、懐かしい思い出や過去の大切な瞬間を振り返ることは、
感情を解放し、癒しをもたらす大きな手助けになります。
この曲が母親との関係を振り返る内容であるため、同じように愛する人を失った人が
自身の体験に重ねて感じることができ、感情的な癒しを得ることができます。
ドヴォルザークがこの詩に感じた思いが、そのまま感傷的でありながら
素晴らしく美しいメロディーとなって表現されている曲です。ピアノの装飾音は、煌めく星のようです。
親子の絆と喪失のテーマ
「我が母の教えたまいし歌」はとても美しい曲で意味を知らなくとも癒される曲ですが、実は、母親との絆に焦点を当てており、喪失感や別れに直面した人々にとって、共感できることが多い曲です。
曲を聴くことで、愛する人との思い出や教えが心に蘇り、あたたかく包み込んでくれるような、グリーフケアにおいて大切な
「記憶を通じた癒し」を体験することができます。本当に、大好きな曲です。
Instagramに、この曲の私の演奏動画があります。ぜひ、聴いてみてくださいね。
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